No,53 文化香る田園都市 矢吹町を訪ねて…
豊かな田園都市矢吹町
東北道は勿論、阿武隈高原道路も完成。
町内幹線道路も整備されて、福島空港と浜通りをつなぐ魅力ある立地。
矢吹町は豊かな未来図を描いていました。
しかし3.11は大きなツメ跡を残しました…。
矢吹の皆様は復興と前進を自然体で取り組んでおられます。
復興のシンボル.銘醸「大木代吉本店」を訪ねて
1865年創業、『自然郷さわやか』で知られるこの蔵は、町の表玄関の「顔」でした。
長く続く「なまこ壁の塀」それぞれが文化財級だった蔵の数々。
往時は構内から矢吹駅までトロッコを通して盛んに積み込んだそうです。
一瞬にして灰燼(かいじん)に帰しました。
【灰燼:跡形もなくすっかり焼けてしまうという意味】
酒造りにかける思いは、停滞を許しませんでした。
ひたすら前を向き施設の復興と同時に、新たな酒造りの方向も探り見事な成果を挙げました。
充実した商品構成は一歩先行く提案に溢れています。
造り酒屋には珍しい赤い暖簾が映えます。
新酒の出来上がりを告げる酒林=杉玉
明るくモダンな店内。
長い歴史を刻んだ梁も生き続けます。二階にはユーティリティスペースも…。
お客様に寛いで頂く心遣いも嬉しい。
新しい蔵。酒神様は生き続けます。
純米大吟醸『凛』はJALファーストクラスのラウンジで供されています。
クオリティと志の高さで「日本酒」を牽引する福島。
これからの蔵元に益々ご期待申し上げます。
(郡山との縁も深いとお聞きしました。)
大正ロマンの館_第35回福島県建築文化賞特別部門賞
旧屋形医院の瀟洒な洋館は大正初年の建築。
大きく被災しましたが、街のランドマークでもあり、町は英断を下し、再生しました。
現在、一階はカフェ。
二階は町内外の誰もが利用出来る会議室、学習室として解放されています。
美しく蘇りました。
ロマンティックなカフェスペース
本格的なカレーは実に美味!
学習室。
気分を変えてここで勉強!おススメです。
ロマンも生まれるかもしれない。
天井には凝った意匠も。
矢吹町
昔から文化を大切に、町民意識も高い街という印象でしたが、変わりませんね。
懐の深さも随所に感じます。
いつか矢吹のみなさんとコラボレーションの日が来るかも知れません。