No,19 峠の湯 宮城・追分温泉

【A型フォードの独り言】

郡山の修理工場ガレージの滞在も少し長くなりました。忙しく働くメカニックの皆さんの会話にも『寒いけど大分日が伸びたし、冬の出口はもう少しかな?』だそうです。早く駆け回りたいものです…。
たけちゃんが仕事の情報取集を兼ねて、僕の友達になれそうな車を紹介しようと宮城県は石巻の山深くまで足を延ばしてくれました。


峠の湯 追分温泉 宮城県石巻市北上町女川字大峯1
旅館正面浴室棟・栢(かや)の木を使用した浴槽と浴室の空間は何とも言えない癒しを与えてくれます。噴水は見事な氷柱に

~ 峠に入ると詩がきこえてきます。細い山道を登りつめると、今忘れかけようとしていた灯りが見えてきました。新幹線の世の中で心はいつも各駅停車でいたい ~

宿のパンフレットの冒頭にある言葉です。
石巻市北上町(北上川河口の町)から登米市に抜ける県道68号線で【翁蔵山】の峠沿いにたたずむ一軒の湯宿。創業から70有余年を経過し増改築を経ながらも、木材をふんだんにしかも巧みに使った建物は、細やかな手入れが行き届き懐かしい小学校の木造校舎のような趣です。寒さの厳しい山中の宿、館内各所のだるまストーブや薪ストーブが視覚からも温めてくれます。

【峠の湯】さんとたけちゃんは旧知の仲、特に《車好き》とあって『旧車コレクション』は元気に走れ、状態も良くマニアにはたまりません!

~ DATSUN FAIRLADY ~
半世紀近くたってもフェアレディーお美しい!
~ トヨタS800 ~
1965年から69年に製造された、同時代のホンダS500と並び称される我が国軽量スポーツカーの傑作。
~ FORD ANGLIA ~
1938~1953年製造
僕、A型フォードの仲間だ!彼は1949年式で少々若いね。
今回は僕は写真だけで納まったけれど「一緒に走ろうね!」と盛り上がったのは言うまでもありません。

品数の多さに驚きます

宮城名産の新鮮なカキ

ホヤのカクテル

旬の食材を使った前菜

石巻の海の幸の旨さを何倍にも引き上げてくれる美酒

峠の湯のご主人、横山宗一さん。女将、章子さんは素敵だ!
宗一さんは故郷愛の塊だ。感謝の心を忘れない…。この故郷に何をして報いるか…。
宿の料理はとても評判。誰もが知ることです。
ここは食の宝庫。太平洋の恵み・北上川の恵み・豊かな田畑の恵みに山の恵み…
宗一さんは自ら包丁を握り、素材を活かし「地域の恵みをごちそうに」目の前に運ばれてくる料理の数々はまるで宇宙を見ているようです。  

 

ご主人・横山宗一さんは感性の人

北上町の町おこしの一環でプロの写真家をまねいて開催された写真教室、そこで出会った写真家:竹内敏信さんの写真集『旧車のある風景』の出版に全面協力。
石巻地方でハワイアンミュージックを普及させたいと活動する演奏家に協力。追分温泉で「石巻ハワイアンフェスティバル」を開催。

【 思いに共鳴したら直情実行 】青春の血がたぎる還暦親父ここにありです。

 

女将・章子さんがあったればこそ!

秋田県羽後町出身の章子さん。宮城・鎌先温泉、湯主一條の女将もそうでしたが、秋田の女性は女将向きなのでしょうか…。笑顔で人と接するのが楽しくてしょうがない…表情が素敵です。
東日本大震災、石巻北上は想像を絶する被害に遭いました。震災直後から大勢の避難者を受け入れ、家族同様暮らしたと言います。『少しの間でも日常を忘れ心休まる場所でありたい。』その思いが全てだったと言います。
朝、『峠の湯』に出勤する元気な女性達。私達にかけてくれる「お早うございます!」の声の澄み切って気持ちのいいこと!働く喜びが伝わってきます。
女将さん章子さんの人間力が醸し出した『峠の湯』の傑作が彼女たちなのかもしれません…。

 

『今回はお会いしたかった人にもお会いできたし、心と身体も充電出来た』と、たけちゃんも満足そうに語ってくれました。

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