No,71 「会津さざえ堂」・旧正宗寺三匝堂・国指定重要文化財(1995年6月27日指定)

「会津さざえ堂」・旧正宗寺三匝堂・国指定重要文化財(1995年6月27日指定)
会津若松市一箕町大字八幡字弁天下甲140番地
所有者・飯森正日氏

 

A型フォードのひとり言

 

表磐梯も晴れた日に美しい姿を見せてくれますが、
梅雨は当分続きそうです。

 

表磐梯の山容
温暖化が進めばスキー場も姿を消すかもしれませんね。

 

21㎝しかない…A型フォードのワイパー。
残念ながら雨の季節、遠出は控えなければなりません。

 

さざえ堂
1796年創建 高さ16.5メートル
初層直径6.3メートル6角形平面
六稜三層形式向拝付、銅板葺き(元木羽葺き)

 

飯盛山は戊辰戦争の白虎隊の悲劇とともに
福島県を代表する史跡として国内外から多くの観光客が訪れる史跡ですが、
その一角に廃寺となった正宗寺の仏塔として
当時の住職郁堂が建立した
通称「会津さざえ堂」が威容(異様)を示しています。

 

正面に向き合うと 塔=垂直建造物という固定観念が揺らぎます。
斜めに駆け上るかのような窓の線が錯覚させるのか、
一種不安定な気持ちに襲われます。

 

異界の入り口?と戸惑いながら唐破風造の向拝をくぐると
特筆される二重らせん構造の斜路を右回りに上部に誘われます。
階段ではなく先の見えないカーブを昇る奇妙な感覚です。
最上階の太鼓橋様の部分を通過すると
今度は下りで裏の出口に導かれます。
この間、人と出会いすれ違うことはありません。

 

冷静に考えるとわかるのですが、
建物とともに回転しているかのような感覚は独特なものです。

 

かつては通路わきの棚に西国三十三観音が安置され、
導かれるままに堂内を三回めぐると
三十三観音巡りを果たしたと同様な御利益があるとされ、
西国巡りなど夢物語だった市民の信仰を集めたといいます。

 

会津三十三観音がありますが、
思い立ったらすぐにお参りできるさざえ堂は有難かったに違いありません。

 

建立者の信徒の心を揺さぶる演出なのか、
この感覚を持った郁堂も魅力ある僧だったに違いありません。
立派に形にした大工の匠の技にも頭が下がる思いです。

 

世界的にも類を見ないと言われるこの遺産を
しっかり守り継いでいかなければなりません。

 

さざえ堂の全容

正面

唐破風造向拝

先が見えない右回り上り斜路

中央の芯柱

最上階 折上げ鏡天上

太鼓橋

左回り下り斜路

裏出口

 

会津さざえ堂は飯森本家の所有、
当主飯森正日氏の一文をぜひお読みください。

 

会津さざえ堂オフィシャルサイト
http://www.sazaedo.jp/

 

これも会津!
奥深いですね。

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