No,11 旧伊達郡役所(1977年国指定文化財)
郡山への帰途、国見町の国登録有形文化財・奥山家住宅洋館及び主屋を訪ねたかったのですが、個人所有で限られた機会のみの公開という事で、その機会を待つことにして、久し振りに桑折町の旧伊達郡役所を訪ねました。
東日本大震災で大きく破損したものの見事に復活、2014年4月に再オープン。
2階建てに搭屋を戴いた疑洋風建築は近代日本の役所建築を代表する名建築で、美しい秋空に堂々と映えていました。
明治16年住民の強い誘致運動によって旧保原町から移築され、明治20年には搭屋の振動の危険性が懸念され撤去されましたが、昭和54年往時のままに復元されました。
県北を代表する遺構として県内外の人々に愛されているのは御存じの通り…。ここでもOld is beautiful !
2階旧郡議会議場を望む。
幾多の議員さんが羽織袴で階段の手すりに手をかけながら、しかつめらしい顔で議場に向かったのでしょうね。
天井には洒落たレリーフが。
内部を巡ると1階奥に郡長室、大事務室、玄関正面には面接室。右手に人民詰所。戸長詰所。2階奥には宿直室、湯沸し室、小使い室と続き、住民を温かく迎える雰囲気はありません。小さな町にあっても「お役所」感が充満しています。
この建物を震災で大きな傷を負い復活しました。安積高校旧本館の修復作業に従事した経験が甦りました。
旧伊達郡役所も復活し、町のランドマークとして市民を見守り、憩いの場として愛され生き続けています。
人と共に生き続ける建物は素敵です。
~ 番外編 ~
フルーツライン
明日からの東京出張のお土産にと、フルーツラインに向いました。果物王国福島を代表する産地。吾妻連峰を西に臨みながら兼同5号線を14キロにも及ぶ沿線は果樹園が広がります。サクランボに始まり、桃、梨、ブドウ、現在はリンゴです。陽光、ジョナゴールド、王林が最盛期で車窓から手を延ばせば届きそうで、たわわに実る光景は幸せな気持ちにしてくれます。
立ち寄った直売所は 【 まるけい果樹園 】
声をかけども返事がありません…。他にも御常連らしい女性の二人連れがいらっしゃました。
試食のリンゴが置いてあるテーブルを見ると『畑にいます!すぐきます!』と携帯番号が…。
電話をして試食しながら待つことしばし。はじけそうにお元気な御母さんが軽トラックでやってきました。
「長雨で桃は影響があったけど、リンゴは台風の被害も無くて良い出来ですよ!」絵にかいたような働き者です。息子さんもやってきてA型フォードがお気に入りの様子。
お二人とも福島プライドを宣伝する立派な「観光大使」です。
沢山のおまけ有難うございました。
和楽日庵(わらびあん)
土湯街道を上り福島市荒井の田舎のもてなし料理【 和楽日庵 】でランチミーティング。
自然豊かな目立たな山の中、入店して驚くのは妙齢の御婦人方の多いこと…。多少不便なところでも美味しくて、自然も何もかもが楽しみ尽くせる!女性の行動力と「口コミ」の威力には驚きます。
山菜コロッケと焼きおにぎり体に優しいランチを頂きました。
鎌先温泉で新米の御飯と沢山のおかずを完食したのに、お昼も完食。
胃はまだまだ若い私です。
帰途は土湯峠から岳温泉を経由して無事郡山に帰着。出会いと気付きの二日間でした。
本格的な冬の到来前に次の探訪先を検討中です。