No,67 東北本線 白河駅
新幹線を利用してうっかりすると一日2往復することもあります。
考えてみると時間の短縮は追い立てられるような忙しさに
不感症にさせているのでは?と ふと思う時があります。
1987年6月に大宮を暫定始発に盛岡まで新幹線が開通して
37年が経ちました。
今でも白河は「みちのくの玄関口」には変わりないのですが、
40年以上前、学生時代 たまの帰省の折に乗った急行列車は
郡山まで4時間近く要したものです。
東北本線黒磯駅の駅弁「九尾の釜めし」美味いのですが、
財布は空っぽ…。
里心より空腹感が先に立ったものです。
交流・直流の切り替えで一瞬車内灯が消えたことも…。
列車が白河に到着する頃、
窓外には三菱製紙白河工場の煙突が大きく迫り、
車内に歓迎されない独特の臭気が流れてきます。
ここまで来ると次は須賀川そして郡山と
いよいよ近づいた感がいっぱいです。
あわただしく新白河を通過するだけになってしまった現在、
急に昔の白河駅が懐かしくなって
各駅停車で白河を往復しました。
1921年建設の白河駅。
大正ロマン感あふれる洋風建築。
すっかり姿を消した百年建築の堂々たる、
しかし温かみのある姿です。
三角屋根に丸時計
車寄せがある正面玄関、明り取りの窓はステンドグラスが。
ホールから見たステンドグラス。
駅舎はホームより低い位置にあるので、
ホームから階段を下りてホーム下を潜り抜け改札口へ。
ホッとするようなアプローチです。
「昔はホームから改札口まで行列だった。」そうです。
長いホーム。
以前は特急や急行列車の長い編成の列車が停車しましたが、
現在は3両、6両の各駅停車のみ。
今やエアコン付きが当たり前の待合室ですが、
今では貴重な木造の待合室とホーム。
ホームから望む白河の震災復興の象徴、
小峰城と石垣。
見事に修復を終えた小峰城は今春公開を再開しました。
石垣修復のノウハウは熊本城の修復にも生かされています。
城下町白河。
百年に渡り愛され続ける駅舎。
ホームからの小峰城。
全国的にも貴重な守り続ける遺産です。
№54で「白河市歴史的風致維持向上計画」について紹介しました。
また登録有形文化財「ハリストス聖教会」もそうですが、
歴史・文化そして良い意味での「格式」を感じさせる白河です。
白河の駅に降りて白河探訪。お奨めです。
全国新酒鑑評会7年連続金賞受賞日本一達成のニュースに沸いた福島県。
出品点数に占める金賞受賞の割合は
1位:秋田県 2位:宮城県 3位:福島県 でした。
50%を超えています。
青森、岩手、山形も健闘。
東北の酒の切磋琢磨が日本酒をけん引しています。